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マネジャーはプロジェクトの現状をつかむことができない? [プログラマー現役続行]

プログラマーのジレンマ 夢と現実の狭間

プログラマーのジレンマ 夢と現実の狭間


この書籍の179頁にヒューレット・パッカードの「歩き回るマネジメント」が出てくるのですが、それはソフトウェアの分野にはうまく応用できないとして、ワッツ・ハンフリー氏の次のような主張が引用されています。
ハンフリーは次のように主張する。「製造業、軍隊、従来のハードウェア開発の場合、マネジャーは工場、戦場、研究室を歩き回って、人びとが何をしているか見ることができる。誰かが間違ったことをしていたり、ほかの理由で生産性が落ちたりしていた場合、数分も観察すればマネジャーにはそれがわかる。ところが、ソフトウェア開発者のチームの場合、見ただけでは何をしているのかわからない。何を作っていうのかたずねてみたり、入念に調べてみたいるする必要がある。ソフトウェア開発者が何をしているかは、よほど注意深くて知識のあるマネジャーでないとわからない。何かほかのことをやるように、あるいは新しい方法をとるように指示したとしても、本当に言われたとおりにやっているかどうかを判断するのは容易ではない」
実際、個々のソフトウェアエンジニアがどのような作業を行っているかを判断するのは容易ではありません。たとえば、開発現場で自分の席に座って、全体を見渡したからと言って、みんなが何をしているのかを把握できません。さらに、毎日スクラムミーティングを行っても、個々のソフトウェアエンジニアが報告通りの作業をきちんと行っているかを判断するのは難しいです。

たとえば、担当者が新たな機能、およびそのテストコードの実装が終り動作を確認しましたと報告しても、本当にきちんと行っているかは分かりません。それは、担当者がそう報告したに過ぎない訳ですから。特に、工数の関係で誰ともレビューしていないコードの場合は、実装した担当者の技量の差による品質の悪さが顕著な場合があります。

その出来具合を確認するには、マネジャー自身がコミットされたソースコードを確認するしかありません。しかし、どれだけのマネジャーが実際にソースコードを確認したりするのでしょうか?そもそも、マネジャーが自分では開発しなくても、開発環境を一式手元に持っているのかということがあります。つまり、Subversionなどのソースコード管理のアカウントをマネジャー自身も持っていて、いつでもチェックアウトしてビルドできる環境を持っているのかということです。

ソフトウェア開発は、家内製手工業です。個々の担当者の能力を知るには、その人が実際に創造した「作品」を見なければなりません。そして、「作品」を見る能力が見る側にも求められることになります。単に開発現場を見渡しただけでは、決して、その開発組織の実力や成果を知ることはできないわけです。さらに、会議室で個別に面談しても、口では何とでも言えますので、担当者の能力を正しく知るには無理があります。


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